【感想】島本理生「ファーストラヴ」

涼しい1日でしたねー。
昨日に引き続いてまた本を一冊読みました。

島本理生さんの「ファーストラヴ」。

同い年の作家さんで「シルエット」をはじめとして大学時代に島本理生さんはよく読んでいました。

思えば私が大学生の頃、綿矢りささんや島本理生さんといった同世代の女性作家さんがたくさんデビューしていて、その中で一番好きなのが島本理生さんでした。

島本理生さんの作品はとても静かで雨の音がよく似合う気がします。
今のようなすこしずつ涼しくなった夜にシンとした部屋で読むのもあっていますね。

今回の作品も静かなんだけどきちんとした重さを感じる作品でした。
一つ一つの感情や感触を淡々と描いていく文体はとても牡牛座らしさを感じますね。自分の中で感覚を咀嚼したあとを感じる文章がじっくりと静かな環境で味わいたいなあという気持ちにさせるんでしょうね。

文体自体は派手ではないんですけど、クライマックスにかけての盛り上げ方はいつもうまいな、って思いますね。

島本理生さんの小説は後半突然スイッチが入るのか、割とこんな部分で?ってところで泣けてくるんですよね。

一つ一つのエピソードの積み上げ方が丁寧でとても細かい細工の施された装飾品のような作品だと感じます。

あらすじは父親を殺した容疑で逮捕された美少女について、臨床心理士の主人公がなぜ彼女がこのような行動に至ったかを探っていくという物語です。

娘を持つ母親という観点から島本理生さんの作品を読むことになるとは思ってもみませんでしたが、久しぶりにとてもよい没入感を得られたひとときでした。

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