松村潔先生も書いていらっしゃいますが、人生の大枠を考えるときには月、太陽、土星の3天体を考えてみるとよいです。

月星座はまだ自分という意識が働き始める前から自動的に備わっている資質で、何も考えずにぼーっとしていると月の意識で生きていることになります。

目標とか義務とか責任とかが発生しない中でオートマチックに毎日を過ごしている無意識の習慣(顔を洗うですとか、歯磨きをするですとか、これやらなきゃと思わなくても勝手に手が動く動作)をやるのは月の範疇です。

月は自分から意識して何かをしているわけではなく(月は受動天体なので自ら何かを発心するということはない)、お母さんにこれしなさいと言われたからやってる、とか、みんながこんなことしていたから真似した、とかそういう感じです。

生まれた環境でみんなの習慣って違いますよね、歯磨きを1日何回やるか、とか、髪を洗った後にドライヤーを使うか自然乾燥か、とか、人によって全然違うけど、みんななんとなーくお母さんから言われて食べたら歯を磨くんだな、とか、濡れた髪にはドライヤーを使わないとな、とか身につけて行来ますよね。

同じように月星座は何と無くぼーっとしているときに行う無意識的な習慣、なんとなーく好きなものとかが反映されます。

たとえば私は9ハウスに月があるので、やることないとき、手持ち無沙汰なときには読書したり、習い事関係の勉強をしたりしています。学生時代は暇なときには勉強していました。なんと勤勉な、と思いますが、私にとっては勉強って全然ストレスに感じないことだったんですよね。

そして、無意識の時代を過ごした後に水星期、金星期がくるのですが、これらは好奇心(水星)や快楽(金星)を通じて、人生を月時代よりは主体的に生きるようになります。太陽期に向けて何かを自分から欲してそれに向かって生きるという練習をし始めると考えていただけるとスムーズかな、と。

やはり、子供には義務感で働きかけるより、これ面白いよ、楽しいよ、と言い方悪いですが餌で釣る、というやり方が効果的ですからね。これをやっておけば後々得する、楽できる、みたいな長期的な計画はまだまだ幼いうち、若い頃にはできません。

そうやって生きて行くって楽しい、知らないことをもっと知りたい、と自分の好奇心、欲望に忠実に生きてきた若者はやがて、私ってなんなんだろう、私って何者なんだろう、何がしたくて生きてるんだろう、とはたと立ち止まることになります。

そうなると太陽の登場です。太陽は人生における自分のテーマ、使命、自我を表していて、私はこんな人になりたい、こんな人でありたい!という目標を表します。

水星や金星が太陽と同じサインにあると自分の中でテーマが一貫しているので比較的スムーズにそれぞれ移行できるのですが、サインが違うとそれぞれの時期でかなり人生の幅が大きい、ある意味自己矛盾を内側に抱えたキャラクターになります。

とはいえ、水星金星太陽が全て同じサインにあると、自分なりのやり方が一貫していて、周りからもこの人はこういう性格とわかりやすく伝わる一方価値観とか人生への取り組み方が一辺倒になり、偏った価値観を持つことも多い。反対に、水星金星太陽のサインが異なるとなんか一貫性のない人と思われたり、変化の多い人生を送ることになる反面、リスク分散と言ってはなんですが、様々な価値観に共感できるため人生の幅が広がります。

どちらがいいとか悪いとかはなくって全てその人の個性ですので、自分はこういう傾向なんだとだけ覚えておけばそれでいいと思います。

太陽の時期はまだ自分の内側の興味関心が動機となるので、人からどう思われるか、というのに意識が向きません。

(天秤座〜魚座は人との繋がりを重視するサインではありますが、まだまだ人生経験的に「所属するコミュニティ、関わる人間との間の関係」という比較的狭い視野での人間関係がテーマです)

太陽期で「自分の個性をみんなにアピールしたい」という自我が強くなり、それに向けて情熱を燃やし頑張りますが、太陽期後半にはサターンリターンが来ますね。

サターンリターンでは自分がどんなに頑張ったって、社会的に認められなければ意味ないよ、色々頑張ってるみたいだけどまだまだあなたこんなことできてないし、あんなこともできてないよねと土星先生が己の未熟さを突きつけてきます。

このサターンリターンを経て、私たちは自分がやりたいことだけやっててもダメなんだ、社会の中で認めてもらうためには自分の苦手なことにも挑戦していかないとダメなんだ、ということに思い至ります。

土星は個人天体に土星がアスペクトを持っている人や山羊座の強い人は小さい頃からかなり意識しているかもしれませんが、土星が弱めの方はサターンリターンで一気にズシンと乗っかってくるかもしれませんね。

この時期に自分の社会人としてのゴール(土星)将来こんな大人になりたいな、社会の中で自分はこんな役割を果たす人になりたいな、というゴールがおぼろげに見えてきます。

そして苦手を克服したり義務や責任(土星)を果たすために、火星の情熱ややる気、木星の人生を大きな視点から見ることや楽天的に物事を見ること、という性質を社会生活の中で身につけていきます。

そして、それぞれの天体の質を自らに取り込んで行くことで土星が自分に課した試練をクリアし、最後に大きなギフト(土星のサインやハウスで示されている性質)を授けてくれます。

こんな感じで私たちの人生は月、太陽、土星、そしてそれらを支えるための天体によって彩られています。

まずは月、太陽、土星で自分の軸を意識して、それを達成するために水星、金星、火星、木星を見て行くと自分の輪郭がより鮮明になってくるでしょう。